スプツニ子!今注目の美少女。

テクノロジーでジェンダーを超越する


生理マシーン

「生理マシーン」と言うと、不快に思われるかもしれない。月経、いわゆる生理は一般には忌避されてしまう話題だ。しかし、ここではあえて「生理マシーン」を取り上げる。これは、正式には「生理マシーン、タカシの場合。」という題名の映像作品である。


<女性化願望を持つタカシは、外見を女性化させるだけでは飽き足りず、月経を疑似体験する「生理マシーン」を開発する。電気の刺激で下腹部に鈍い痛みを与えつつ、タンクから5日間かけて80mlの血液を流すという仕組みだ。「彼女」はそれを装着して街へ出かけるが、果たして…>  


こういった内容の、わずか3分半ほどの映像である。YouTubeに公式チャンネルが存在するので、ぜひ動画を見てほしい。





スプツニ子!  

これを作ったのは、スプツニ子!(28)だ。彼女は現代アーティストにして、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの助教授でもある。


日本とイギリスのハーフで、容姿端麗。数学者の両親の間に生まれ、ロンドン大学インペリアル・カレッジを首席近い成績で卒業したインテリだ。その後は英国王立芸術学院(RCA)の大学院に進み、アートを学んだ。


RCAでの卒業制作のひとつ「生理マシーン、タカシの場合。」は、メディア・アート界で最も権威の高いアルス・エレクトロニカのインタラクティブ・アート賞を受賞した。



クリティカル・デザイン 

彼女の専門分野は「クリティカル・デザイン」である。


クリティカル・デザインとは、作者が持つ考えをデザインにおこし、鑑賞者に現代社会や既存の価値観への反省を促す芸術分野である。必ずしも美を追求するものではなく、あくまでアイデアが重要という意味で、デュシャンに代表されるコンセプチュアル・アートに近いものだと言える。


スプツニ子は、「生理マシーン」や「チンボーグ」などの作品を通して、ジェンダーに対する疑問を投げかけているのだ。



はみだす力 


スプツニ子!の生き方から見えてくるものは、「はみだす力」だ。同名の著書で、彼女は「MITの『これまでの枠』をこわしてくれるかもしれない異分子として採用された」と語る。


異分子は、集団内での意見対立を引き起こす。その対立によって集団の議論は活性化し、イノベーションが起きる。現代社会の閉塞感を打ち破るには、彼女のような異分子の「はみだす力」が必要なのだ。


保育園時代は「あらゆる体液を垂れ流すカニ」を描き、高校時代には角刈りにした。小さい頃から「はみだし者」だった彼女だからこそ、独創的な作品を作れるのだろう。  


大学の新入生は、どのような大学生活を送ろうと思っているだろうか。「勉強は程々に、サークルに恋愛にと四年間遊び、就活もそこそこがんばって…」という型にはまった大学生活はつまらない。


研究・サークル・起業・ボランティアなど、何でも構わないので、何かひとつに打ち込んで、誰も体験したことのない、「はみだした」大学生活を形作ってほしい。 

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