文責:つばさライオン
人類が初めて自らの手で大空を駆けてから110年が経つ。
たった十二秒ではあるが、十二馬力のライトフライヤー号は強風の吹くキルデビルヒルズを風上に向かって飛んだ。
それから110年、人類は大戦二つを含め数多くの戦争を経験し、多くの血と代償に現代の便利な生活を手に入れた。
どんなに険しい山でも踏破し、深海を探索できる潜水艦を作り、母なる地球の重力までをも振り切って宇宙へと進んだ。
常人でも触れることのできる「凄い技術」といえば、飛行機はそのうちの一つだろう。何百人もの人を乗せ、沢山の積荷を積んだ、あの鉄の塊が大空を飛ぶのだ。確かにふと疑問の目を向けてみれば、何故あんなものが宙に浮くのか訳が分からなくなる。
――何故飛べるのか。
何かの間違いで飛んでも途中で落ちるのでは。
だが、実際は航空会社の尽力のおかげで飛行機は安全に私達を遠い目的地へと送り届けてくれる。
調子が良いと成田からロスまで9時間で着く。
更にこの成田-ロス便を往復で毎日乗り続けて8200年が過ぎても、事故は1回しか経験しないとアメリカの国家運輸安全委員会は言っている。
ちなみに車はその33倍の確率で死ぬ。
なのでまあ、飛行機は基本的に落ちない。
成田空港から離陸したB777はロサンゼルス空港でちゃんと着陸し、半日ぶりに大地を踏む乗客は妙に怖い雰囲気の入国チェックにて列が進むのを待ちつつ、馬鹿みたいに大きい星条旗が掲げてあるのを見ることになるのだ。
最近は新しくロールアウトした787が色々と問題になってるようだが、それもじきに改善が図られ安全な空の旅を楽しむことが出来るようになるだろう。
というかむしろ事故に遭遇したら喜ぶぐらいの器量で生きたい。年末のジャンボ5等当選よりも珍しい。
ちなみに4等の10万円よりは珍しくないが、ここは航空機及び航空会社を責めずにジャンボを責めて頂きたい。
あなたが住んでいる地域に、飛行機は飛んでいるだろうか。恐らくヘリぐらいなら見るだろう。
かくいう自分は去年ここに越してきたが、どうやら空路の下では無いみたいだ。
なのでヘリしか見ない。
それでもたまに、ジェットの音が聞ける。
ふと外を出歩いていて、空気を裂き天空を駆けるジェットの音が聞こえたら。上を見上げてみて欲しい。
どんな空が見えるだろうか。
青と白のコントラスト?限りなく透明に近いブルー?それとも一面のグレー、もしくは雨が降っているかもしれない。
それでも。
それでも、例えどんなに曇っていても、その向こうは青空の世界なんだ。
どんなに曇っていても、その向こうは青空があり、悠然と鉄の鳥は飛んでいるんだ。
現状に希望を見出せない人にこの文章をおくる。
駄文失礼
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